大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 平成9(あ)117 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人半田和朗の上告趣意は、憲法三九条違反をいうが、第一審裁判所が検察官

の請求した被告人の執行猶予中の前科に係る事件の検察官の冒頭陳述書要旨及び被

告人の公判における供述調書等を証拠として取り調べたのは、右事件以降の被告人

の改善の状況を量刑の資料にしょうとするものであって、もとより前科である犯罪

につき重ねて刑事上の責任を問い、処罰しようとする趣旨のものではないから、所

論は前提を欠き、刑訴法四〇五条の上告理由に当たらない。

よって、同法四一四条、三八六条一項三号、一八一条一項ただし書により、裁判

官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

平成九年四月一一日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 河 合 伸 一

裁判官 大 西 勝 也

裁判官 根 岸 重 治

裁判官 福 田 博

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!